60円から80円へ
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同一駅の場合、80円以降が高め |
券面の変遷の項目で、入場料金が60円から80円に値上がりした際に、大阪印刷場を除いて券面ががらりと変わった事は解説しました。同一駅の入場券を比べた場合、30円や60円の額面より80円以降の方が価値が高くなります。駅名が大きくより強調されて印刷されるようになったデザイン的な点と、現在の硬入コレクターの年代的なものの要因があると思われます。
写真は小松駅の30円と140円の入場券です。無人化、軟券化など無くJRになってからも売り出されていた小松駅は、駅としての入場券の価値は低めですが、その中でも額面の30円と140円を比べた場合、140円券の方がいくらか人気があります。
ただ、これらは好みの問題で、60円以前の券面の方が良いという方もいると思うのですが、ネットオークションなどを見る限りは80円以降の券面に分があるようです。
特に仙台券、新潟券は120円の頃から再び券面が変わる駅が多いので、80円~110円の券はそれ以外の印刷場に比べて高値のつく傾向にあります。
仙台券・新潟券
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昭和58年無人化の新潟券(南大町駅) |
80円で券面を大きく変えた硬入ですが、仙台、新潟の各印刷場は合理化により昭和58(1983)年~59年頃に廃止されました。仙台印刷場のエリアでは東京印刷場が、新潟印刷場のエリアでは外注による一般企業が印刷を受け持ち、120~130円の頃より再度券面を変化さています。(参考:券面の変遷-仙台印刷場・新潟印刷場)
この様な経緯で、仙台券、新潟券の硬入はその印刷場閉鎖までの80~120・130(各駅によって券面変化の時期が異なります)円の額面の入場券が、閉鎖後に発売された券面の違う入場券より人気があります。特に昭和55~58年頃に無人化された駅(額面では100・110・120円)が割りと多くあり、そのような駅は更に価値が上がりネットオークションでも高値で取引されています。
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