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2003/08/05撮影 |
製紙工場などに代表される工業都市富士市。その富士市の中心部に富士駅があります。駅周辺にも駅前の王子製紙の工場を始めとしてたくさんの工場が広がります。一時期は工場の排水などの公害が問題になった時期があり、社会科の教科書では必ず目にする地名でした。現在では改善しつつありますが、市内の至るところで煙突より煙が上がっている光景を目にすることが出来ます。
駅ホームは東海道本線が2面4線、ここから分岐する身延線が1面2線を使用します。身延線は開業時は東京方へ線路が延びていましたが、東京方面から身延線へスイッチバックすることなく直通できるように、ルート変更を行いました。使用開始は昭和44(1969)年9月28日からで、これを機に列車の乗り入れがスムーズに行えるようになりました。なお、このルート変更は富士宮(大石寺)へ向かう創価学会の団体臨時列車(団臨)のために行われたものですが、現在では団臨はなくなってしまいました。静岡駅を発着する、身延線内唯一の特急列車「ふじかわ」はこの富士駅でスイッチバックをすることになり、現役の列車が不便を強いられているのは誠に皮肉なものです。
昭和63(1988)年に開業した、東海道新幹線の新富士駅との連絡駅となっており、両駅をつなぐバスが運行されています。新富士駅まではバスで7分、タクシーでは4、5分といったところです。
駅開業時は富士郡加島村(かじまむら)。加島村が富士町として町制施行したのが昭和4(1929)年のことです。その後昭和29(1954)年3月31日に田子の浦村、岩松村の2村との合併により富士市を施行しています。更に昭和41(1966)年11月1日には隣接する吉原市、鷹岡町との合併により市域を拡大して現在に至ります。
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