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2004/09/08撮影 |
『久々に家帰り見て故さとの 今見る目には岡も河もよし』
山武市の中心部に成東駅があります。千葉駅から総武本線経由のほか、外房線→東金線周りでこの駅に到着する電車も数多く存在します。ここより下り方は電車の本数も減り、千葉の市街地や都内などへの通勤列車の終端駅、そんな感じのする駅です。東京近郊区間はこの駅までの設定になっています。
駅ホームは0~3番線の4つの乗り場が設定されていて、総武本線が1~3番線、東金線の電車は駅舎に付随する1番線と同一平面上にある頭端式の0番線より発着します。東金線←→総武本線の直通電車は無く、全てこの駅止まりになっています。特筆したいのは駅舎で、非常に存在感があり、倉庫のような竪羽目板張りの木造建屋は、ターミナル駅の風格を醸し出しています。
旧成東町は『野菊の墓』で知られる伊藤左千夫の生誕の地で、駅より南へ1Kmほどのところに伊藤左千夫の生家があります。その隣には資料館もあり、ちょっとした観光スポットになっています。冒頭は伊藤左千夫の詠んだ句で、1番線ホーム脇にはこの句を刻んだ碑が建立されています。
駅名の成東は開業時の町名です。山武郡(さんぶぐん)成東町に唯一存在した成東駅でしたが、平成18(2006)年3月27日に山武町、松尾町、蓮沼村との合併により山武市(さんむし)が誕生し、歴史のある成東の地名は駅名に名を残すのみとなりました。山武市役所は駅から徒歩5分ほどです。
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