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2005/06/12撮影 |
『赤石に 昇る太陽木曽に入る 青空高く 田島高原(たかはら)』
上片桐駅から更に上り勾配を進みこの伊那田島駅に着きます。辺りを果樹園に囲まれたホーム1本、線路1本の無人駅です。駅名になっている田島と呼ばれる市街地は、ここからかなり下ったところに位置する天竜川近辺にあり、およそ2Kmほど(道のりにすると、ちょっとした峠を下っていく感じで更に離れている感じがします)距離を置いています。これは鉄道敷設の際に、田島地区の地主などからの反対に遭い、止む無く現在の河岸段丘のかなり上の方を通したために起こった事象で、現在では住民にとって不便この上ない事と思われます。
写真は駅の入り口部分ですが、この手の駅にしては珍しく、駅名を表す石碑が建てられています(写真左)。表には駅名と開業年月日、及び駅の標高が刻まれていて、裏には冒頭の句が刻まれています。ここに表現されているから言うわけではないのですが、この駅から駒ヶ岳を始めとした中央アルプス(木曽山脈)の山々の眺めは見事なものがあります。
ここは上伊那郡中川村(なかがわむら)になります。伊那田島駅は中川村に唯一の駅ということになりますが、中川村の役場を始めとした村の中心部はこの駅からはかなり離れています。駅開業時の住所は上伊那郡片桐村で、昭和33(1958)年8月1日に南向村(みなかたむら)との合併により中川村へと変わっています。
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