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2005/03/06撮影 |
昭和12(1937)年8月20日、大嵐~小和田間の開通により(大嵐、小和田の両駅はその前に開業していました)三信鉄道の三河川合~天竜峡間が全通となり同時に、豊川鉄道、鳳来寺鉄道、伊那電気鉄道の4私鉄がつながり辰野~豊橋までの線路がつながったことになります。これが現在の飯田線の前身。この4つの鉄道は昭和18(1943)年8月1日に国有化され国鉄飯田線が誕生しました。昭和30(1955)年11月11日には佐久間ダム工事によるルート変更が行われたことに伴い、その起点であったこの大嵐駅も駅の配線の変更などの工事が行われホームも移転しています。水窪からは飯田線内最長の大原トンネル(5062m)で一気に北西にルートを変え、ほとんどがトンネル内を走りこの大嵐駅に到着することになります。なお、水窪~大嵐を直通する道路は存在しません。
大嵐駅のホームは島式の1面2線。ホーム両端にはトンネルが迫ってきていてます。住所は静岡県浜松市ですが、駅周辺には住宅などは無く、駅の利用は駅前を流れる天竜川の対岸にある愛知県北設楽郡豊根村の集落からの利用がほとんどを占めています。この天竜川対岸の地域は、以前は富山村(とみやまむら)という行政区でしたが、富山村は平成17(2005)年11月27日に合併により豊根村に編入されています。駅舎が平成9(1998)年8月に新築されていますが(写真)、この駅舎は旧富山村の出資により建てられました。富山村は佐久間ダム工事により村の大部分が水没し人口が減り、東京都の青ヶ島村と日本一人口の少ない村を争っていた村で有名でした。
駅開業時は周知郡水窪町の駅でした。昭和26(1951)年7月1日に磐田郡へと所属郡が変更されています。その後合併により平成17(2005)年7月1日に浜松市へと変わっています。
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