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2005/09/28撮影 |
『やれうつな 蠅が手をすり 足をする』
古間駅を出た下り電車は緩やかな上り勾配で長野県最後の駅、黒姫駅に着きます。駅の標高は672m。現在のしなの鉄道がまだ信越本線だった頃は標高956mの信濃追分駅が線内最高地点の駅でしたが、現在の信越本線ではこの黒姫駅が標高が最も高い駅という事になります。
駅のホームは2面3線で、構内は大変広いです。黒姫高原のスキー場(バス10分)やナウマンゾウ博物館がある野尻湖(同じくバスで10分)など観光名所が多い黒姫駅周辺ですが、駅もその拠点駅として大変立派な設備を備えています。駅舎はこの辺りでは洒落た木造建築で、昭和2(1927)年2月に作られた歴史の古い駅舎です。駅所属の信濃町の前身、柏原村は俳人小林一茶生誕の地で、駅の北に小林一茶記念館があります。冒頭の俳句は有名な小林一茶のものですが、この句碑が駅のホーム上に建てられています。
駅開業時は上水内郡柏原村。駅開業当初はこの村名である柏原を名乗っていました。柏原村は昭和30(1955)年7月1日に富士里村(ふじさとむら)との合併により信濃村となり、翌昭和31年9月30日に古間村、信濃尻村(しなのじりむら)との3村の合併により信濃町として町制を施行、現在に至ります。昭和40年代初頭に黒姫高原の開発が本格化し昭和41年には黒姫スキー場がオープン。自治体も変わり観光地に相応しい駅名をということで昭和43年、柏原より現在の黒姫に改称しています。
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