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2004/08/27撮影 |
昭和39(1964)年8月13日に鳥の楽園を謳ったテーマパーク、行川アイランドが開園しました。その後外房線に駅が出来たのは昭和45(1970)年7月2日のこと。当時は臨時乗降場としての開業でした。同年7月18日より一部の急行列車が停車を開始し、昭和47(1972)年7月15日からは臨時乗降場にもかかわらず、全ての普通列車が停車するようになっています。昭和62(1987)年4月1日、民営化と同時に臨時駅より正駅に昇格しています。ホーム上に簡易な待合室を備えたホーム1本のみの構造をしています。なお、テーマパークは徒歩5分掛からないところに位置していました。 そのテーマパークの行川アイランドは、鴨川市にある鴨川シーワールドと並ぶ南房総の二大テーマパークとして知られていましたが、近年のテーマパーク衰退の煽りを受け、ついに平成13(2001)年8月31日をもって閉園してしまいました。国道沿いにある駐車場の敷地がそのまま残されています。また、閉園後はこの駅の利用者も減り、駅を出てすぐの所にある臨時の切符売り場や、フラミンゴの描かれた案内板がそのまま残されており、なんともさびしい雰囲気を醸し出しています。駅名も変える必要があるかも知れませんね。
そんなわけでこの駅の名所案内からは行川アイランドの文字が消され、現在書かれているのは『おせんころがし 南西200m』の文字のみです。このおせんころがしは、高さ数十mに及ぶ断崖絶壁で、観光スポットになっています。『おせん』は女性の名前で、「この断崖から身を投げて非道の父親を改心させようとした。」などの悲話が伝えられています。(これは一例です。おせんにまつわる話はこの他にもいくつかあります。)
勝浦市はこの駅まで。2つのトンネルをくぐると鴨川市に入ります。なお、この駅までが旧上総国で、天津小湊駅は安房国になります。
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