|
2005/04/01撮影 |
伊那谷(上伊那郡+下伊那郡、飯田線で言うと辰野~中井侍間)最大の都市である飯田市は古くは城下町として、また三州街道沿いの宿場町として栄えました。地形的に天竜川が作り出した河岸段丘の上部に位置していて、この飯田の市街地を通すために飯田線はひらがなの『ひ』の字を書くように迂回する形で線路が敷かれています。飯田線の前身である伊那電気鉄道は、最初の計画では座光寺(元善光寺駅)から伊那八幡を直接結ぶ路線を計画していたのですが、飯田市街地に居住する要人たちの尽力により飯田を経由することが決定され、現在のルートになったとのことです。
その飯田の市街地、中心部に飯田駅があります。標高は512m。路線名にも採用されている飯田駅は飯田線の要所駅のひとつで、この駅で折り返す電車が何本か存在しています。平成4(1992)年2月に新築された半円形の赤い屋根の駅舎が目を引きます。この赤色はりんごの赤色をモチーフにしたそうで、長野県のりんご栽培は有名ですが、ここ飯田は県内でも有数のりんごの産地として知られており、駅の南へ500mほどいったところには、路地に植えられたりんご並木があります。
駅開業時の下伊那郡上飯田町は、昭和12(1937)年4月1日に隣の飯田町との合併により飯田市として市制を施行しました。その後周辺の町村を次々に取り込み市域を拡大しています。平成17(2005)年10月1日には県南端の上村、南信濃村との合併を行い飯田市は静岡県と境を接する広大な敷地を有する市とりました。飯田市役所は駅より徒歩10分ほどのところにあります。
|