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2003/07/08撮影 |
大月の市街地より少し東に外れた所にある猿橋駅は、もともとは北都留郡猿橋町の中心駅でしたが、猿橋町は昭和29(1954)年8月8日に大月市に編入されています。甲州街道の宿場町でもあった猿橋、この地名の由来は駅より東へ1.6kmの所にある日本三奇橋(にほんさんききょう)のひとつ、桂川に架かる猿橋よりきています。猿橋は延長33m、巾6m、高さ33mの無橋脚の肘木橋という構造の橋で、昭和7(1932)年3月25日に文化財保護法による『名勝』に指定されています。現在渡橋は禁止されており、並行する新橋を渡り旧橋を見物できます。
かつて中央本線は鳥沢を出て桂川沿いに走り、この猿橋も車内から眺める事が出来ましたが、昭和43(1968)年9月、新桂川鉄橋・猿橋トンネルの完成に伴い同所を通るルートに変更され、車窓より猿橋を眺める事は出来なくなりました。
三奇橋はここ猿橋と山口県岩国市の錦帯橋(きんたいきょう)、そしてもうひとつはというと富山県宇奈月町の愛本橋(あいもときょう、現存していません)、または長野県上松町の木曾ノ桟(きそのかけはし)もひとつ徳島県西祖谷山村のかずら橋等があげられています。日本人は名所や旧跡、祭りなどに日本三○○(或いは『ある特定の地域』三○○など)と付けるのが好きでよく見られますが、三つのうち二つは動かないものになっていて三つ目が固定されていないという三○○が多々あります。この三奇橋なども典型的な例。三つ目に入るか否かは観光地には大問題。だったら四○○とかにすればいいと思うんですが、そうもいかないようで。
平成9(1997)年9月に橋上駅舎化されています。
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